
爽やかな季節が到来しました。2025年は何か新しいことを始めたい!という方も多いのではないでしょうか? そこで今回のコラムでは、着付け教室の選び方や、着付けに必要なアイテムなどご紹介します。
着付け教室を選ぶ時のポイントは?
着付け教室とひと言で言ってもいろんな形態や内容があります。まずはどのような着付け教室があるのかをご紹介します。
・大手着付け教室
全国展開しているような大手の着付け教室は、交通の便が良い場所にあることが多いのが特徴です。仕事帰りでも通いやすいのがポイント! 初心者向けの格安レッスンや無料体験なども充実しており、とりあえず試してみたい方も気軽に申し込みやすくなっています。しかし、お試しコースだけの場合が多く、本格的に習う場合は、テキスト代や着付け小物代、修了証代などが別途かかることもあります。初心者向けから、プロの着付け師として活躍したいなどの上級コースまで多彩に用意しています。
・呉服店の着付け教室
着物の楽しみ方を広く知ってもらうため、呉服店が着付け教室を開講しています。着付けを学べるのはもちろん、プロに相談しながら自分に似合う着物を購入できたり、小物のコーディネートについてもアドバイスしてもらえたり、もう一歩踏み込んだ楽しみ方ができるのが魅力です!
・個人の着付け教室
プロの着付け師が個人的に運営している着付け教室。着付け師の自宅の一室で行われることもあれば出張教室があったり、スタイルは教室によって異なります。カリキュラムもさまざまなので、自分のライフスタイルや目標に合わせて選ぶことが大切です。
まずは、上記のように着付け教室の種類と特徴を知りながら、自分に合ったところを選びましょう。また、無料体験教室に行ってみながら、授業料は明瞭かを確認するのもお勧めです。その後は、自分の目的に合っているか(自分のレベルに合っているか)を確認したり、サービス内容は充実しているかを確認するといいでしょう。レッスンはどうしても日程や時間が限られてしまうことが多いので、レッスンのスケジュールが自分のライフスタイルに合っているかを検討することで、長く続けられるかどうかが判断できます。そのほかにも、レッスンのスタイルはマンツーマンかグループなどがあるので、どちらが自分に合っているのかなども検討材料に入れるといいでしょう。
チェック1)ゴールに合わせて教室を選ぼう
「着物を自分できれいに着られるようになりたい」、「人に着付けられるようになりたい」、「着付け師として独立するための資格がほしい」、「着物が趣味の友だちを見つけたい」という方など、人それぞれゴールが違います。自分の目標を達成するためには、それに適した教室を選ぶことが重要となります。着付け教室でどのようなことが学べるのか、どんなレッスンが得意なのかを事前に調べてみるといいでしょう。
チェック2)マンツーマンかグループレッスンか
レッスンには大きく分けて、個別と集団の2パターンがあります。マンツーマンのレッスンは、講師と生徒が一対一で行うもので、目的やレベルに合わせて指導してもらえます。他の生徒を気にすることなく自分のペースで技術を習得していけるので初心者も安心。ただし丁寧な分、料金はややお高いことが多い傾向にあります。またグループレッスンの場合は、決められた日時に複数の生徒が集まり、みんなでレッスンを受けます。マンツーマンレッスンに比べると、個人に目が行き届かないことも出てきがち。しかしその分、料金は手頃な価格に設定されています。着付けの心得がある程度あってレッスンについていけそうな方、みんなでわいわい習ったほうが楽しめそうな方、着物を通じて友だちを作りたい方などに向いています。
チェック3)回数やどの程度の技術習得ができるか考えよう
初心者向けのコースであっても、教室によってスピードが異なり、レッスンの回数が変わってきます。また、普段着の小紋が着られれば良いのか、改まった席で着られる訪問着もきちんと着付けられるようになりたいのかでも、選ぶコースが変わってきます。限られた予算と時間の中で、最大限の効果が得られそうな着付け教室を選ぶと良いでしょう。
チェック4)費用はいくら?
着付け教室を選ぶ時、特に費用に注目する方も多いかと思います。大手の着付け教室の場合は月謝は約10,000円前後が多いようですが、金額は教室によって差があります。必要なのはレッスン費用だけではなく、入会金や教材費、道具を使うようなところであれば道具代もかかることも。教室を選ぶ前にはトータルでいくらかかるのか、月謝はいくらなのか、突発的な出費もありそうなのか、しっかり確認しておくといいでしょう。
チェック5)レッスンの振り替え制度について
レッスンをお休みした場合、別の日に振り替えてもらえるかどうかも教室に通うにあたっては大切なポイント。初心者で振り替え制度のない教室に通っていると、1回お休みしただけでレッスンについていけなくなってしまうことも。長く通うようであれば急用や急病でお休みしたいことも出てくると思うので、必ずチェックしておきましょう。
着付けに必要なアイテム

着物の着付けに必要なアイテムをまとめてご紹介します! 購入する場合は、何が必要なのか着付け教室に聞いてからにすると良いでしょう。
・着物
着物は大きく分けて11種類あります。練習用なら小紋で充分ですが、時には浴衣の教室もあるため、直接着付け教室の先生に何が必要なのかを聞いてみてもいいでしょう。
・帯
帯にもさまざまな種類があります。最高格の丸帯は最高格の黒留袖や色留袖に締めます。次に格が高いのは袋帯。色留袖、訪問着、付け下げ、色無地なのどのフォーマルに合わせるのが一般的。カジュアルな帯なのが名古屋帯。付け下げや色無地、小紋、紬に合わせます。名古屋帯よりさらにカジュアルなのが半幅帯。小紋や紬、浴衣など、普段の着物に締めるのが一般的です。
・長襦袢
長襦袢とは、着物の下に着るインナーウエアのことを言います。絹や木綿、ポリエステルなどの生地が使われています。汚れ防止のため長襦袢には半衿を縫いつけます。中には最初から半衿が縫いつけられた長襦袢もあるので、面倒な方はそういったタイプを選ぶと楽です。着物の露出防止やベタつき防止、防寒などの役割があります。
・襟芯
長襦袢の襟に差し込む細長い板のことです。襟の形を綺麗に整えてくれます。
・半襟
長襦袢につける襟のことを言います。着物や長襦袢の襟を保護して、汗や皮脂汚れの付くのを防ぐ役割もあります。半襟は汚れがつきやすいので、着るたびに洗濯して縫い付けるのがいいでしょう。
・肌襦袢、裾除け
長襦袢のさらに下に身に着ける着物用の肌着です。ワンピースタイプ、セパレートタイプなどがあります。素材は、綿や麻、絹などがあり、生地はさらしやガーゼ、クレープの3種類が一般的です。
・スポーツブラジャーや和装ブラジャー
着物を着る時は普通のワイヤー入りブラジャーは避けたほうが無難。締め付けでワイヤーが肌に食い込んで痛くなったり、シルエットが美しく決まらないからです。着物を着る時は、ワイヤーの入っていないスポーツブラジャーや和装ブラジャーを用意するのがおすすめ。
・腰紐
着物や長襦袢を留めるための紐。着付け中の仮抑えで使うこともあります。最低でも5本は必要です。最近はコーリンベルトなどを用いる場合はもっと少なくて良いこともあります。腰紐は袖をすっきりとまとめる襷掛けをする際にも活用します。
・伊達締め
腰紐と同じく着付けに不可欠なアイテムです。幅広で襟元の仕上げに締めます。長襦袢の上に1本、着物の上に1本の合計2本を使うのが基本ですが、着付けの方法によって必要な本数が変わります。長さも種類によってさまざまです。
・衿止め
衿元が乱れないようにつけるもの。コーリンベルトとも呼ばれています。
・帯枕
帯結びの時にお太鼓を作るためのアイテムです。華やかに大きく分厚く見せたい時は分厚い帯枕を使うといいでしょう。紐タイプは帯まくらの両側に紐がついているタイプ、ガーゼタイプは帯枕全体をガーゼで包んだものを言います。ご自身に合わせた帯枕を使いましょう。
・帯揚げ
帯枕を隠し、帯を支えるための布。正面から見た時に帯の上部からチラッと見えるため、装飾の役割もあります。さまざまな色柄があるので、お気に入りのものを少しずつ揃えてみるのもいいでしょう。
・帯締め
帯が崩れないように締める細めの紐。帯のちょうど真ん中を横切るため、面積は小さくてもかなり目立ちます。こちらもさまざまなデザインがあり、コーディネートのポイントになります。
・帯板
帯のシワを防ぐために使用。伊達締めと帯の間に入れて使うアイテムです。
・タオル
補正用に1~2枚必要です。
・着物クリップ
着物と長襦袢の背中心を合わせるために使うもので、最後は外します。
・足袋(たび)
まずはベーシックな白を用意しましょう。
・バッグ、草履
お部屋の中で着付けの練習をする時は必要ありません。お出かけの際に使います。
山正山﨑の着付け教室とは

愛知県豊橋市にある呉服専門店の山正山﨑では、着付け教室として「着方教室(前結びの会)」を実施しています。コンセプトは、「もっと気軽に、もっと気軽を身近に。貴方らしい着物教室を」。フォーマルなシーンからカジュアルなシーンと着物を着る機会は人それぞれです。
まずは基礎的な着方をしっかりと身につけることからスタートし、自分らしさを大切にした着物の着方を見つけましょう!
前結びをメインとした、京都嵯峨野和装学院オリジナルのメソッドで美しい着姿と帯結びに自信をつけてみてはいかがでしょうか?
初心者コース、おさらいフリーコースとレベルに合わせて教室を選択することができます。また、チケット制なので自分のペースで通うことができるのも魅力です。着物でのお出かけ会や産地工房見学なども開催しています!山正山﨑で着物の楽しみを広げてみてはいかが?
まとめ
いかがでしたか。今回は着付け教室を選ぶ時のポイントや、着物を着るために必要なアイテムなどをご紹介しました。自分で着付けられるようになると、着物の楽しみ方に幅が生まれます。基本の着付けに慣れてきたら、小物を変えてさまざまなコーディネートを楽しむのもおすすめです。この記事をきっかけに、着物ライフの第一歩を踏み出してみませんか。