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2025.06.26
コラム

2025年版! この夏は夏着物や浴衣を楽しもう

夏のように燦々と太陽が降り注ぐ日が増えました。夏はすぐそこ! 夏本番を迎える今、この夏は夏着物や浴衣をチェックしてみてはいかがでしょう? 日本の夏をより楽しく演出することができますよ。今回は夏浴衣の魅力や今年の浴衣のトレンドなどもお届けします。

【目次】
1 夏着物って?
2 夏着物の着方
3 浴衣について知ろう
4 浴衣の選び方と今年のトレンド
5 2025年浴衣のトレンド
6 まとめ

夏着物って?

夏着物は、暑い季節に着ることを前提に作られた着物です。見た目にも涼やかで、通気性や軽やかさが重視されています。裏地のついた「袷(あわせ)」の着物に対して、6月~9月に着る裏地のついていない「単衣(ひとえ)」の着物、「薄単衣」の着物のことを言います。特に近年、暑さなどを考慮し、夏物の着物の着用時期は広がってきていると言われています。

<夏着物の主な特徴>
絽(ろ):よこ糸を抜いて透かし模様を作った生地。単衣(ひとえ)仕立てで、非常に涼しげな印象です。
紗(しゃ):縦糸と横糸の一部を飛ばして織ることで、網目のような透け感を持ちます。
麻(あさ):天然素材で、特に浴衣やカジュアルな夏着物に多く使われています。通気性・吸水性が抜群です。

夏着物は「単衣仕立て(裏地なし)」が基本です。真夏は特に、裏地を省き、軽く仕立てることで通気性を高めています。また、清涼感を出すため、淡い色や寒色系が多く使われます。柄も、朝顔、金魚、流水、萩など、夏らしい季節感を感じさせる模様が特徴です。また、着用時期としては、6月は単衣(裏地なし、透け感なし)、7〜8月は絽・紗・麻などの透ける素材の夏着物、9月は単衣(初秋らしい色柄)が目安と言われています。

「夏物の着物」は透け感があるため、下に着る長襦袢や肌着の色・柄もコーディネートの一部として意識する必要があります。涼しげな印象を出すために、帯や帯揚げ、帯締めも夏用(薄手・透け感あり)を選びます。

夏着物の着方

次に、夏着物の着方についてお届けします。

1.肌着・補整を着る
必要なものは吸汗性のある肌襦袢(または和装ブラ・裾除け)。ウエストのくびれをなくすためタオルで補整しましょう。特に夏は汗をかきやすいので、吸湿性・通気性の良い素材(麻や綿)を選びましょう。

2.長襦袢(夏用)を着る
絽や麻など、透け感のある夏用長襦袢を使用するといいでしょう。半衿(はんえり)は付けておくと◎。衿をしっかり抜いて、衣紋(えもん)をきれいに整えましょう。

3.着物(単衣・絽・紗など)を着る
通常の着物と同じ手順で着ていきます。裾線はやや短めにして、涼しげな印象を出すのが夏流の着付け。衿合わせを整え、衣紋を抜いて、背中にゆとりを持たせましょう。

4.帯(夏用帯)を締める
名古屋帯、半幅帯、夏用の袋帯などを使用しましょう。帯も「絽綴れ」「羅(ら)」「麻帯」など、透け感のある素材を選ぶと涼しげです。帯揚げ・帯締めも夏用(軽やかで通気性のよい素材)を選びましょう。

【絽綴れ】主に夏の名古屋帯や袋帯として使用され、フォーマルからセミフォーマルな場に向いています。横糸を一部飛ばして、隙間を作る「絽織」と、模様を細かく表現できる「綴れ織」の合わせ技が特徴です。
【羅(ら)】「羅」は、古くからある透け感の強い織物のひとつで、絽や紗よりもさらにざっくりとした編み目が特徴です。織りというよりも編みに近い構造で、通気性と軽さに優れています。
【麻帯】「麻帯」は、麻素材で織られた夏用の帯で、非常に通気性が高く、軽くて涼しいのが特徴です。主にカジュアルな夏着物や浴衣に合わせて使われます。麻100%または麻と綿の混紡で、柄はシンプルなものが多く、ナチュラルな生成り(きなり)色や植物モチーフが人気です。

5.小物を整える
足袋は夏用の「絽足袋」や麻足袋で。草履も通気性のあるもの、竹皮や麻素材の台がおすすめです。バッグや扇子も涼感のある素材で揃えると◎。

夏着物を涼しく着るコツとしては、汗取りインナーを活用するのが◎。また、着付けの締めすぎに注意しましょう。締めすぎると熱がこもりやすくなります。その他、日傘・扇子を活用し、日差し対策+涼しさの演出をするのも良いでしょう。

浴衣について知ろう

浴衣が生まれたのは平安時代。当時の貴族は蒸し風呂に入る際、水蒸気でやけどをしないように「湯帷子(ゆかたびら)」を着ていたといわれており、これが浴衣の起源とされています。今は定番の白地や紺地に限らずカラーバリエーションが豊富になり、花柄からポップなグラフィック柄までデザインも多彩になっています。

浴衣の魅力
浴衣は、もともと湯上り着や寝間着として親しまれていただけあり、着心地が抜群。綿や麻で作られていることが多く、風をよく通して汗もしっかり吸収します。また着物と違って、下に長襦袢を身に着ける必要がなく、着付けが楽というメリットもあります。足元も、足袋を履かずに裸足でOK! 伝統的な白地の浴衣は見た目も涼しげで、紺地は染料の藍の香りが虫よけになることから、虫が多く出る夕方や夜のお出かけに最適だとされています。

また、洋服は着たい服に体型を合わせなければなりませんが、和装は体型に合わせて自由に着付けられるので、誰でも美しく着こなせます。着物の色や柄はもちろん、帯を締める位置や衿合わせの度合いによって、その方らしいニュアンスを演出することもできます。

浴衣の選び方と今年のトレンド

ここからは浴衣の選び方や、この夏に浴衣を新調する予定の方に向けたトレンドもご紹介します!

1)デザイン重視で選ぶ!
まずは好みの色やデザインで選ぶと良いでしょう。伝統的な古典柄は長く愛され続けているデザインです。特に、花火や手鞠、菊や椿などが人気です。カラーも鮮やかなものから、くすみ系のカラーまでさまざま。好みの色を選んでみてはいかがでしょうか。

2)着心地で選ぶ!
浴衣は着心地の良い素材がたくさん。綿や麻などの天然素材でできたものなら、汗をかいた時でも肌に優しく快適です。最近では着心地に加えてお手入れのしやすさにもこだわった浴衣がたくさんあるので、呉服店に相談するのも良いでしょう。

3)体型に合わせて選ぶ!
身長が高めな方は、全身に大きめな柄を散りばめた浴衣がおすすめです。小さめの柄や無地に近いシンプルな浴衣だと、メリハリがなく大柄に見え過ぎてしまうので要注意! 身長が低めの方は大きな柄よりも小さな柄のほうがバランスが取りやすいです。少しふくよかな方には、縦ラインを強調したデザインがおすすめ! 細身な方は白やパステルカラーなどの膨張色で、ふんわりとボリュームアップさせるとバランス良く見えます。

2025年浴衣のトレンド

次に、2025年の浴衣トレンドをご紹介します!

1)透明感のある浴衣
2025年は「透明感」がテーマ。淡いピンクから青紫、霧がかったグレイッシュトーンの彩りが幻想的で、透明感ある浴衣が人気となっています。また、アクアブルー×ブルーバイオレットなど斬新な色配色が人気を集めています。金魚・あじさい・朝顔などをモチーフにしたパステル調グラデーション浴衣(ピンクから水色、藤色など)が人気で、幻想的な仕上がりになります。

2)くすみカラーやクラシカルな大柄
ベージュや茶系の“くすみカラー”を背景にした大柄の花柄浴衣(芍薬・牡丹など)が注目されています。モダンで落ち着いた大人な雰囲気で10代〜40代に好評です。また大輪の植物模様が描かれているのも人気です。

3)モノトーン&ミニマルデザイン
モノトーンは長く愛されている色合い。今年は、特に都会的で洗練されたモノトーン・グレイッシュ浴衣が支持されています。無地に近いすっきりした柄や、グレー系のニュアンスカラーが流行しています。

浴衣に合わせる小物にも注目しましょう! まずは帯。グラデーション浴衣には透け帯がおすすめ。くすみ系大柄浴衣には無地のレトロ帯、モノトーン浴衣には黒・グレー帯を合わせると◎。結び方は、ふわっとした「花文庫結び」「リボン風アレンジ」もおすすめです。兵児帯・下駄・かんざしなどを浴衣と色調リンクさせると今年らしい統一スタイルになりますよ。帯締めは細めのラメ入り組紐 or ビーズ付きで透明感重視! 帯留めはガラス製・金魚・水玉モチーフなどを取り入れると涼しげな印象に。かごバッグは白木やクリア素材の涼感あるものが良いでしょう。また、下駄は白台 or クリア台 × パステル鼻緒がおすすめです!

まとめ

いかがでしたか。今回は夏着物や浴衣についてご紹介しました。浴衣を着てお出かけするのは夏だけのお楽しみ。さらに今の時期は在庫が豊富で浴衣選びには絶好のタイミングです。愛知県豊橋市にある呉服専門店山正山﨑では、豊富な浴衣を取り揃えています。どんな夏着物や浴衣を選んでいいかわからないという方は、ぜひお気軽にお越しください! 着物のプロがあなたに似合う夏着物から浴衣までご提案いたします!