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お知らせCOLUMN

2024.01.25
コラム

着物の着付けをはじめよう

2024年がスタートしたこのタイミングで、何か新しいことにチャレンジしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。今回はそんな方へ向けて、着物の着付けを学ぶことをご提案します。自分で着付けができるようになれば、今よりもっと着物ライフが充実するはずです。着付け教室の選び方や必要なアイテム、着物が映えるお出かけスポットもご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

【目次】
1 着付け教室選びのポイント
2 着付けに必要なアイテム
3 着物が似合う愛知県のお出かけスポット5選
4 まとめ

着付け教室選びのポイント

着付け教室とひと言でいっても、大手から個人の教室、自治体が運営するカルチャースクールまでさまざまな形態があります。目的やカリキュラム、料金、立地など、いろいろな条件を総合的に見て自分に合ったところを選ぶのが大切です。まずはどんな着付け教室があるか見ていきましょう。

大手の着付け教室
全国展開しているような大手の着付け教室は、お休みした際の振り替えが利きやすく、立地も便利なことが多い傾向にあります。無料の体験教室やワンコインレッスンなど、お試し感覚のレッスンも充実しており、初心者でも気軽に始めやすい工夫がなされています。また、カリキュラムに着物販売会などが組み込まれていることも多く、着物や帯を購入することも可能。先生に相談しながら着物を選びたい方にとっては良いでしょう。

呉服店の着付け教室
呉服店は着物にまつわる幅広いアイテムを扱っています。そのため基本的な着方を学べるだけでなく、アイテム選びや着物のコーディネートといった、より深い着物の楽しみ方を知ることができます。もちろんその場で購入もOK。大手の着付け教室と同じようなカリキュラム・料金のところもあれば、独自のやり方を大切にしているところもあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

着付け師による個人の着付け教室
着付けの技術を教えることに特化しているのがこのタイプです。着付け師の技術力や知識量、人柄によって合う・合わないがあるため、事前に下見するなどして雰囲気をチェックしておくと安心です。また、着付け師の自宅の一室でレッスンすることが多く、場所によっては不便な場合もあるので、その辺りもふまえて決めることをおすすめします。

法人が運営していても、販売は行っていない着付け教室
着物の販売は一切しておらず、授業料の分だけ着付けの技術を教えているスクールもあります。販売勧誘がないため、技術の習得のみに集中できるのがメリットです。すでに一通りの着物や帯を所有している方は、こういったタイプの教室を選ぶのも良いでしょう。

自治体が運営するカルチャースクール
比較的リーズナブルに始められるのが魅力的。短期間で終わるものも多く、とりあえず一度習ってみたい方や、着付けを学び直したい方にぴったりです。ただし、小規模な教室だと先生に何かあった場合、代えがきかずに休講になってしまったり、振り替えも柔軟にできなかったりと、問題が発生することがあります。

グループレッスンなのか、個人レッスンなのか
着付け教室の指導には、グループレッスンと個人レッスンがあります。前者は複数の生徒が一緒にレッスンを受けるもので、カリキュラムがしっかり組まれており、スケジュール通りに進んでいきます。レッスンについていける人であれば問題ありませんが、初心者の場合は注意が必要。どこかでつまずいたとしても、先生にすぐ教えてもらえるかは状況次第で、理解が不十分なまま次の工程に進んでしまうことがあるからです。その一方で、個人レッスンと比べて費用が安い、友だちが作れるなどのメリットもあります。個人レッスンは先生と生徒が1対1で行うもの。自分の理解度や技術レベルに合わせて教えてもらえるので初心者も安心です。ただし指導が細やかな分、費用は高くなりがち。どちらのレッスンにも一長一短があるので、自分のレベルや予算に応じて検討しましょう。

講座の期間と習得できる技術
修了までの期間やレッスンの回数は教室によってさまざま。同じ初心者向けコースだとしてもバラつきがあります。また、「普段着の小紋が着られれば良い」のか「格が高い留袖や訪問着も着られるようになりたい」のかでも、受けるべきレッスンは変わりますし、習得までに要する時間も違ってきます。自分に合ったカリキュラムを選ぶことも目標達成のためには大切です。

レッスンをお休みしたら別の日に振り替えてもらえるか
振り替え制度の有無も重要なポイントです。急な用事や体調不良などで休まざるをえない時に、別の日にレッスンを振り替えてもらえると安心して続けられます。特に初心者でグループレッスンに通われている方は、1回休んでしまって振り替えが利かないと、それだけでレッスンについていけなくなる可能性も。振り替え制度がある教室、もしくは次の予約を自由に入れられるような教室を選ぶことをおすすめします。

費用はどのくらいかかるのか
着付け教室にかかる費用は、毎月の受講料だけではありません。入会金や教材費が別途必要なこともあります。その他にも、独自の道具を使って着付ける教室もあり、そのような場合だと道具の購入も必要です。また、着物販売会が行われる教室であれば、着物や帯を購入する機会があるかもしれません。事前にかかる費用を確認すると安心です。

着物を着てお出かけするイベントを定期開催している教室も
着物の楽しみ方を知ってもらうため、定期的に着物でお出かけする機会を作っている教室もあります。こういった企画があると、着物を着る回数が増え、外でのマナーや立ち居振る舞い方が身に付き、友だちも増えます。「1人では着物を着てお出かけするのはハードルが高い…」という方は、このような教室を選ぶのもアリです。

着付けに必要なアイテム

着物を着るにはさまざまなアイテムが必要です。また、フォーマル向けの訪問着と普段使い用の小紋や紬とでは、合わせる帯の種類も変わってきます。着用シーンを想定してアイテムを揃えましょう。

~着物と帯は格に応じて準備しよう~
■訪問着
入学式や卒業式、お茶会、観劇など、フォーマル~セミフォーマルな場で活躍する着物。帯は最も格が高く「袋帯」を合わせます。

小紋や紬
ちょっとした外出に使えるお洒落着。袋帯よりも短い「名古屋帯」や、袋帯や名古屋帯のおよそ半分の幅の「半幅帯」を合わせるのが基本。

浴衣
夏のお出かけにぴったりな着物。「半幅帯」や結び目が固定されている「作り帯」を使用します。

~その他の必需品~
肌襦袢
肌に直接触れる着物用の下着。吸汗、防汚、防寒のための必需品です。上半身から下半身までひと続きになっているワンピースタイプ、上下で分かれているセパレートタイプ、裾よけと一体化しているスリップタイプなどがあります。

裾よけ
下半身用の下着のことを特に裾よけと呼びます。こちらも素肌に直接触れ、役割は肌襦袢とほぼ同じですが、着物の裾さばきを良くするのにも役立ちます。肌襦袢とつながったスリップタイプのほか、ズボンのように履くパンツタイプ、スカートタイプ、腰巻タイプなどがよく使われています。

■長襦袢
着物の下には必ず長襦袢というインナーウェアを着用します。着物に汗や皮脂が付くのを防いだり、腕や脚の露出防止、防寒などの役割があります。

衿芯
衿の形をきれいに整えるため、長襦袢の衿に差し込む細長い板のこと。プラスチック製やナイロン製、紙製などいろいろな素材がありますが、いずれもしなやかに曲がるのが特徴。

半衿
長襦袢に縫い付ける短い衿のこと。長襦袢に汗や皮脂が付くのを防ぐのと同時に、着物の下からチラリと見えてコーディネートのポイントにもなります。さまざまな色柄があるので、何枚か用意してみるのも良いでしょう。

腰紐
着付けに欠かせない紐。主にウエスト周りを締めるのに使用し、着崩れを防ぎます。最近では腰紐の代わりにコーリンベルトを使う方も増えてきています。使い勝手の良いほうを揃えてください。

伊達締め
腰紐よりも幅が広い紐で、衿合わせやおはしょりを押さえるのに使用します。長襦袢と着物それぞれに対し1本ずつ使うのが基本です。紐で結ぶ定番タイプ以外にも、着脱が楽なマジックテープ型やクリップ型もあります。

帯板
前板と後板の2種類があり、伊達締めと帯の間に入れて帯のシワや型崩れを防ぎます。前板は体の前面に、後板は背面に入れて変わり結びを美しく見せます。後ろ板はお太鼓結びでは使用しません。

帯枕
帯をお太鼓結びにした際に、形を美しく保つためのアイテム。結び目を華やかに見せたい場合は大きくて分厚いタイプを、控えめに装いたい場合は小さくて薄いタイプを選ぶと良いでしょう。帯枕の両端に紐がついているのが従来の形ですが、近年は帯枕全体をガーゼで包んだものも登場しており、こちらのほうが使いやすい方もいます。

帯締め
帯の結び目を固定するための細い紐のこと。帯の中央を横切るためとても目立ち、色や組目によってコーディネートの雰囲気が変わってきます。

帯留め
帯締めに通して使うブローチのようなもの。季節感やお出かけのテーマに合ったデザインのものを選ぶと粋です。帯留めを加える時は、三部紐という細くて短い帯締めを使用すること。

帯揚げ
帯枕を覆って隠すための布。帯の上部を飾る役割もあります。縮緬(ちりめん)や綸子(りんず)、絞り、絽、紗などの生地があり、TPOや着物の格に合わせて選ぶのが基本です。結び方もいろいろあり、帯周りの雰囲気を大きく左右します。

草履
着物に合わせる履き物といえばまずはこちら。フォーマルシーンでは金や銀、白色を基調としたヒール高5cm以上の草履を履くのがマナー。カジュアルシーンでは好きなデザインを選んでOKです。草履ではなくブーツを合わせてモダンなコーディネートを楽しむ方もいます。

足袋
着物版の靴下。かしこまった場では白色を選ぶのが一般的ですが、普段のお出かけでは色柄がある足袋でも問題ありません。

着物用バッグ
クラッチバッグやビーズバッグ、がま口バッグ、利休バッグ、カゴバッグ、巾着などが着物と好相性。

着物が似合う愛知県のお出かけスポット5選

着物が着られるようになったら、お出かけに挑戦してみましょう。身近なところにも着物が映えるスポットはいろいろあります。

1.二川宿本陣資料館(愛知県豊橋市)
東海道五十三次33番目の宿場として栄えた当時の面影が今も残っています。貴重な資料を通じて歴史探訪を楽しんでみませんか。お屋敷や旅籠屋、商屋の遺構も見学できます。

2.豊橋市公会堂(愛知県豊橋市)
ロマネスク様式に彩られた鉄筋コンクリート造りの建物が優美。どこを背にしても絵になり、和洋折衷のレトロモダンな趣が楽しめます。

3.豊川稲荷(愛知県豊川市)
日本三大稲荷の1つに数えられ、広い境内は和の情緒に溢れています。参拝の後は、周辺の門前町でご当地グルメを味わったり、おみやげを探したりするのもおすすめ。

4.鳳来寺山(愛知県新城市)
山全体が国の名勝・天然記念物に指定されており、1年を通じて豊かな自然を満喫できます。その中でも秋は紅葉が美しいことで有名です。

5.やきもの散歩道(愛知県常滑市)
焼き物が名物の常滑市にある観光モデルコース。レンガ造りの煙突や窯、黒塀の工場、陶器の廃材を利用した坂道など、ここにしかない風景に出会えます。

まとめ

いかがでしたか。今回は着物の着付けをマスターする第1歩として、着付け教室の選び方や必要なアイテムなどをご紹介しました。難しそうに思える着付けも、一度慣れてしまえばそう大変なものではありません。まずは自分に合いそうな着付け教室を探してみましょう。着付けられるようになったら、ぜひ着物でのお出かけも楽しんでみてくださいね。