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2024.08.23
コラム

着物の着付けを学んでみよう

暑さが和らぎ空気が澄み渡る秋は、着物でのお出かけに快適な季節です。この機会に自分で着物を着られるようにしてみませんか。今回のコラムでは着付け教室の種類や選び方、着付けに必要なアイテムなどを取り上げます。着物が映えるお出かけスポットも合わせてご紹介するのでお楽しみに。

【目次】
1 着付け教室の種類と選ぶ時のポイント
2 着付けに必要なアイテム
3 着物が似合うお出かけスポット
4 まとめ

着付け教室の種類と選ぶ時のポイント

着付け教室とひと言で言ってもさまざまな形態があります。どんな教室があるのかチェックしてみましょう。

着付け教室の種類

■大手の着付け教室
まずは全国展開しているような大手の着付け教室です。交通の便が良い場所にあることが多く、お仕事帰りでも通いやすいのがポイント。また、初心者向けの格安レッスンや無料体験なども充実しており、とりあえず試してみたい方も、気軽に申し込めます。ただし、こちらはあくまでもお試しコースです。本格的に習う場合は、テキスト代、着付け小物代、修了証代などが別途かかります。コースは初心者向けのほか、自分で着付け教室を開いたり、プロの着付け師として活躍したい方向けの上級コースまでいろいろあります。

 ■呉服店の着付け教室
着物の楽しみ方を広く知ってもらうため、呉服店が着付け教室を開いていることもあります。着付けを学べるのはもちろん、プロに相談しながら自分に似合う着物を購入できたり、小物のコーディネートについてもアドバイスしてもらえたり。一歩踏み込んだ楽しみ方ができるのが魅力です。比較的リーズナブルに通えるのも嬉しいところ。

 ■個人の着付け教室
プロの着付け師が個人的に運営している着付け教室がこちら。着付け師の自宅の一室で行われることもあれば出張教室もあったりと、スタイルは教室によって異なります。カリキュラムもさまざまなので、自分のライフスタイルや目標に合わせて選ぶことが大切です。

着付け教室を選ぶときのポイント

ここからは着付け教室を選ぶ際にチェックしておきたいポイントを解説します。自分に合った教室をきちんと見極めて、充実した着物ライフをお送りください。

 ■目標をはっきりさせ、それに合った教室を選ぶ
着付けを習う目的は人それぞれです。「着物を自分できれいに着られるようになりたい」という方もいれば、「人に着付けられるようになりたい」「着付け師として独立するための資格がほしい」という方もいます。もしくは「着物が趣味の友だちを見つけたい」という方もいるかもしれません。目標を達成するためには、それに適した教室を選ぶことがとても重要です。どんなことを学べるのか、どのようなレッスンを得意としているのか、事前にリサーチしておきましょう。

 ■個別レッスンなのか、集団レッスンなのか
レッスンには大きく分けて、個別とグループの2パターンがあります。個別レッスンは、講師と生徒が一対一で行うもので、目的やレベルに合わせて指導してもらえます。ほかの生徒を気にすることなく自分のペースで技術を習得していけるので、初心者も安心です。ただし、丁寧な分、レッスン料はやや高いことが多め。一方、グループレッスンは決められた日時に複数の生徒が集まり、みんなでいっせいにレッスンを受けるスタイルです。そのため個別レッスンに比べると、どうしても個人に目が行き届かないことも出てきがち。しかしその分、料金は安めに設定されています。着付けの心得がある程度あって、レッスンについていけそうな方、みんなでわいわい習ったほうが楽しめそうな方、着物を通じて友だちを作りたい方などに向いています。

どのくらいの回数で、どの程度の技術が習得できるのか
同じ初心者向けのコースであっても、教室によって進行スピードが異なり、必然的にレッスンの回数が変わってきます。また、普段着の小紋が着られれば良いのか、改まった席で着られる訪問着もきちんと着付けられるようになりたいのかでも、選ぶべきコースが変わってきます。限られた予算と時間の中で、最大限の効果が得られそうな着付け教室を選ぶと良いでしょう。

■費用はいくらくらいかかるのか
着付け教室を選ぶ時、費用に注目する方も多いかと思います。大手の着付け教室だと月謝はだいたい10,000円前後が多いようですが、金額は教室によって差があります。そして必要なのはレッスン費用だけではありません。入会金や教材費、独自の道具を使うようなところであれば、その道具代もかかることがあります。また、定期的に着物即売会を行う教室もあり、その都度なにかしら購入したいようであれば、それなりにまとまった金額が必要になります。最初にトータルでいくらかかるのか、月謝はいくらなのか、突発的な出費もありそうなのか、しっかり確認しておくと後から慌てずに済みます。

 ■レッスンの振替制度の有無
レッスンをお休みした場合、別の日に振り替えてもらえるかどうかも大切なポイントです。特に初心者で振り替え制度のない教室に通っていると、1回お休みしただけでレッスンについていけなくなってしまうことがあります。長く通うようであれば、急用や急病でお休みしたいことも出てくると思います。必ずチェックしておきましょう。

■着物を着てお出かけするイベントはあるか
「着物友だちがほしい」「着物でお出かけしてみたいけれど1人だとハードルが高い」という方は特にチェックしておきたいのがこちらの項目です。着付け教室によっては定期的に着物でお出かけする機会を設けているところもあります。着物を着ている時の立ち居振る舞いも学べるのでおすすめです。

着付けに必要なアイテム

普段は洋服で過ごすことが当たり前の現代。「いざ着物を着ようと思っても、何が必要なのか分からない」という方がほとんどです。この章では、着物の着付けに必要なアイテムをまとめてご紹介します。着物や小物を貸してくれる着付け教室もありますが、あらかじめ各アイテムの役割を知っておくことでスムーズに学びを深められます。購入する場合は、何が必要なのか着付け教室に聞いてからにすると良いでしょう。

■着物
着物にもいろいろな種類がありますが、練習用なら「小紋」で充分です。

■帯
一般的な着付けを学びたい時は「袋帯」を準備します。

■長襦袢
着物用の下着です。着物と袖の長さが合ったものを選びましょう。汚れ防止のため、長襦袢には半衿を縫いつけます。中には最初から半衿が縫いつけられた長襦袢もあるので、面倒な方はそういったタイプを選ぶと楽です。

 ■肌襦袢、裾除け
長襦袢のさらに下に身に着ける着物用の肌着です。ワンピースタイプ、セパレートタイプなどがあります。

スポーツブラジャーや和装ブラジャー
着物を着る時は普通のワイヤー入りブラジャーは避けたほうが無難。締め付けでワイヤーが肌に食い込んで痛くなったり、シルエットが美しく決まらないからです。着物を着る時は、ワイヤーの入っていないスポーツブラジャーや和装ブラジャーを用意するのがおすすめ。

■衿芯
長襦袢の半衿の中に通して、たるみが出ないよう衿を整え、きれいな衣紋を作るために使用します。

■腰紐
着物や長襦袢を留めるための紐。最低でも5本は必要です。コーリンベルトやウエストベルトなどを用いる場合はもっと少なくて良いことも。

伊達締め
腰紐と同じく着付けに不可欠な紐です。幅広で衿元の仕上げに締めます。長襦袢と着物、それぞれに使用します。

■衿止め
衿元が乱れないようにつけるもの。コーリンベルトとも呼ばれています。

帯枕
帯の形を美しく保つために用います。

■帯揚げ
帯枕を隠し、帯を支えるための布。正面から見た時に帯の上部からチラッと見えるため、装飾の役割もあります。さまざまな色柄があるので、お気に入りのものを少しずつ揃えてみるのも楽しいですね。

■帯締め
帯が崩れないように締めるための紐。帯のちょうど真ん中を横切るため、面積は小さくてもかなり目立ちます。こちらもさまざまなデザインがあり、コーディネートのポイントになります。

■帯板
帯のシワを防ぐために使用します。

■タオル
補正用に1~2枚必要です。

■着物クリップ
着物と長襦袢の背中心を合わせるために使うもので、最後は外します。

■足袋
最近はレースなど素材、色柄も豊富です。

■バッグ、草履
お部屋の中で着付けの練習をする時は必要ありません。お出かけの際に使います。

着物が似合うお出かけスポット

着付けをマスターしたら、積極的に着物でお出かけを楽しんでみましょう。着物を着ていると、いつもより背筋がすっと伸びて特別な時間になるはず。愛知県にある着物が似合うスポットをいくつかご紹介します。

吉田城・豊橋公園(愛知県豊橋市)
吉田城を背景に記念撮影をすれば、まるで戦国時代にタイムスリップしたかのような気分に。その他、三の丸会館で美しい庭園を眺めながら、お茶をいただくのも素敵です。秋は紅葉も楽しめます。

二川宿本陣資料館(愛知県豊橋市)
東海道五十三次33番目の宿場町だった二川宿。資料館では二川宿の成り立ち、近世の旅や交通の様子を分かりやすく展示しています。その他、二川宿の遺構も隣接しており、江戸時代の面影を感じることができます。現在リニューアル工事中で全面休館となっていますが、11月頃から営業が再開される予定です。くわしくはホームページをご確認ください。

豊橋市公会堂(愛知県豊橋市)
豊橋市内においては、鉄筋コンクリート造りによる近代的建築物のさきがけとも言われています。ロマネスク様式らしい風格ある雄姿、繊細な意匠が建築界においても高く評価されています。建物のどの面を背景にしても絵になり、和洋折衷の趣が楽しめるのが魅力的。公演会や各種式典のほか、歌謡大会、舞踊大会なども数多く行われているので、ぜひチェックしてみてください。

豊川稲荷(愛知県豊川市)
日本三大稲荷の1つに数えられ、商売繁盛のご利益で知られる豊川稲荷。室町時代に創建されて以来、織田信長公、豊臣秀吉公、徳川家康公などの武将や、渡辺崋山などの文人たちから信仰を集めてきました。堂々たる本殿、狐の石像が奉られている霊狐塚など、見どころもいっぱい。参拝の後は、門前町で地元グルメを食べ歩くのも忘れずに。

 ■滝頭公園(愛知県田原市)
田原市にある広々とした公園です。遊具だけでなくハイキングコースも整備されており、のんびり散策できます。着物で写真を撮るなら、色とりどりの紅葉が楽しめる小さな赤い橋を目指すのがおすすめ。

やきもの散歩道(愛知県常滑市)
焼き物のまち、常滑市にある話題の観光コース。レンガ造りの煙突や窯、黒塀の工場、陶器の廃材を利用した坂道など、ここでしか出会えない風景が広がります。市内にあるINAXライブミュージアムに立ち寄って、モザイクアート体験やタイルの絵付けをするのもいいですね。

犬山城下町(愛知県犬山市)
愛知県が誇る国宝、犬山城。室町時代に建てられたお城で、天守閣は日本で現存する最古のものです。周辺には今も古い町並みが残されており、着物で散策する人の姿が多くみられます。古民家を改装したカフェやさまざまなワークショップを開催しているお店などがずらりと軒を連ねており、遊びごたえ充分。屋形船に乗って木曽川から犬山城を眺めることもできます。

まとめ

いかがでしたか。今回は着付け教室を選ぶ時のポイントや、着物を着るために必要なアイテム、着物が似合う愛知県のお出かけスポットなどをご紹介しました。自分で着物が着られるようになると、着物の楽しみ方に幅が生まれます。基本の着付けに慣れてきたら、小物を変えてさまざまなコーディネートを楽しむのもおすすめです。この記事をきっかけに、着物ライフの第一歩を踏み出してみませんか。