日本の夏の風物詩「浴衣(ゆかた)」。花火大会や夏祭りなど、おしゃれをして浴衣で出かけたいという方も多いのではないでしょうか。今では夏の気軽なお出かけ着となった浴衣。しかし古くは現代とは大きく異なる用途で着用されていました。そこで今回は現代に至るまでの浴衣の歴史を紐解いていきます。
【目次】
1. 浴衣のルーツとは?歴史について
2. 現在の浴衣
3. トレンドを意識した浴衣
4. 山正山﨑的!浴衣の楽しみ方
5. まとめ
6. イベントインフォメーション
浴衣のルーツとは?歴史について
浴衣の由来は平安時代にまで遡ります。当時の浴衣は、貴族たちがお風呂に入る時に着るものとして使われていたそうです。お風呂に服を着る?というのが現代においてクエスチョンな部分かと思いますが、当時はお風呂に入るというのは湯船につかるというものではなく、蒸気を浴びる蒸し風呂のことを言っていました。現代でいうとサウナのようなイメージです。平安時代の浴衣としては、裸を隠すためや火傷防止、汗取りなどの役割で着用していたそうです。その当時に呼ばれていた名称が「湯帷子(ゆかたびら)」です。この「ゆかたびら」の「ゆかた」から、浴衣の語源になっていると言い伝えられています。
江戸時代に入ると浴衣の用途は庶民の着るものとして変化していきます。それまでは浴衣はお風呂で着用するものとされていましたが、江戸時代中期になると街で着る人が増えてくるようになりました。そのきっかけとなったのが、風呂屋の普及でした。風呂屋が普及しだしてお風呂上がりにそのまま着られるといった気軽さから注目を集め、広く庶民に親しまれるようになりました。そして浴衣の文化が広がるきっかけになったのが「天保の改革」です。天保の改革は、贅沢品は禁止とされていました。絹織物などの高価な和服が着られなくなったことで、安価な木綿製の浴衣が広まり、浴衣は日常生活に取り入れられるようになったのです。そして、歌舞伎役者が舞台で着た衣裳を庶民が真似をするようになり、おしゃれ好きな江戸っ子を中心に広がったと言われています。
明治時代にはいると、さらに夏に着る外出着として親しまれるようになりました。浴衣の木綿素材は高い吸水性と風通しが良いという点から、暑い夏にぴったりの着衣でした。
古くから白地の木綿に藍を使い「手染め」で作られていましたが、明治時代からは「注染(ちゅうせん)」という手法が完成し、以前よりも大量に生産できるようになりました。夏といえば浴衣という定番がこの頃から広がってきました。
現在の浴衣
現在は、浴衣は日本の夏の風物詩として誰もが一度は夏に着たことがある着衣となりました。デザイン性も高く、華やかな色味など個性あふれる浴衣が増えてきました。デザインはもちろんのこと使われる素材も多様化し、さまざまな工夫がみられるようになりました。例えば、より快適性を求めるようになり麻を取り入れた浴衣や、速乾性や冷感に特化した新素材ポリエステルを使用したものなどが登場しました。職人の手でひとつ一つ作られてきた浴衣ですが、プリント技術の向上やミシン縫いなどの大量生産ができるものも増え、よりリーズナブルな価格で浴衣を購入することができます。また帯に関しても色鮮やかな帯から、すでに帯の形が整っていて着物の着付けが出来なくても簡単に着用できるものなどが増えてきました。このように昔と今では浴衣の考え方、着用がずいぶん違うものになりました。
トレンドを意識した浴衣
次は、2022年の夏の浴衣トレンドをご紹介します。
コロナ禍の数年、花火大会も開催されず浴衣を着る機会が減ってきましたが、2022年は浴衣を着て夏の思い出をつくる人が増えてくるように感じます。特に数年前から注目を集めているレトロなデザインの浴衣は、今年も人気が高く、大人の女性も楽しめるデザインが揃っています。今年は特に大正ロマンが人気。古典的な柄、鮮やかな色味がかわいらしさを演出してくれます。最近人気のレース素材の小物を取り入れればクラシカルなスタイルに。髪飾りやバッグなどを洋風なものを取り入れればポップなスタイルに。とお好みの仕上がりにすることもできます。また、インスタグラムやTikTokなどのSNSが主流となり、浴衣も「映える」がテーマとなったものも増えてきました。写真に撮っても可愛い♡カラフルな色味もトレンドになっています。
2022年の春夏のテーマカラーは「パープル」とも言われています。その中でもパープルの中でも淡いブルーが入った「Very Peri(ベリーペリ)」は注目のカラー。浴衣の柄にパープルを取り入れたものや、小物やバッグなどにベリーペリを取り入れてみるとさらにトレンドを意識した浴衣スタイルに仕上げることができます。
山正山﨑的の浴衣の楽しみ方
山正山﨑では、浴衣をもっともっと楽しんでもらいたい!とさまざまな浴衣をご用意しております。
絞り浴衣
着物や浴衣に使われる「絞り染め」。繊細な手仕事の技は、独特な風合いと手触りを感じることができます。「有松鳴海絞り」などが代表され、産地ごとでその形も違います。また、絞り染めの種類も豊富なのも魅力の一つ。それぞれで表情が違う絞り染めの浴衣。軽くて柔らかく、着心地も抜群。ひとつ1つ丁寧に作られた浴衣は長く愛用していただけます。
・「有松鳴海絞り」とは
絞りの魅力1:多彩な絞り
多彩な絞り板を挟んだり、糸で縫い締めて染めたりと、絞りにはさまざまな手法があります。絞り方によって全く違う表情を出すことができます。
絞りの魅力2:絞りならでは風合い
生地表面に現れる「シボ」のおかげで生地が肌にまとわりつく事なく、柔らかな肌当たりは暑い夏でも抜群の着心地を生み出します。そして種類豊富な絞り浴衣は小物を変えるだけで、色々な魅せ方を演出できます。
絞りの魅力3:豊富なアイテム
絞りは浴衣だけに限らず、帯や日傘なども登場しています。絞りならではの繊細なデザイン、手触りが人気。絞り浴衣とトータルで合わせるのも素敵です!
麻混浴衣
特徴的な洋服や小物の素材としても大人気の「麻」。ざらっとした手触りが特徴的な麻素材は、通気性があり吸湿性に優れています。麻繊維独特の”シャリ感”で汗をかいてもサラリと肌に張り付かないので、蒸し暑い夏でも軽やかに浴衣を着ることができます。上品で洗練された見た目も魅力です。
快適浴衣
夏の浴衣にぴったりの着心地素材「セオアルファ」を使用した浴衣。従来のポリエステル着物より素早く汗を吸収して、外に発散してくれます。汗を残すことなく、いつまでもクールな状態を維持できるので、猛暑日の続く近年には特にオススメです。自宅の洗濯機で気軽に浴衣が洗えるというのが嬉しいです!
■「セオアルファ」とは
東レ株式会社が制作した清涼快適新合成繊維のこと。生地はポリエステルでできているため、自宅で洗濯が可能です。スポーツウェアなどにも採用されている生地なので、夏場でも快適に過ごせる浴衣生地として注目を集めています。汗をかいても吸水するので、汗が溜まりにくいというメリットも!洗濯後の乾きも早いので清潔感も保たれます。
まとめ
古くは、浴衣は入浴後や就寝などプライベートで着用されていた「湯帷子(ゆかたびら)」でした。江戸時代になるとファッションの要素がプラスされ、現在では夏のおしゃれなお出かけ浴衣が主流となっています。浴衣の由来を知ることでより浴衣に親しみが持てますね!そして、2022年の夏も「浴衣を着て楽しみたい!」というお声をたくさんいただいています。
山正山﨑では、浴衣を多数ご用意しております。シンプルで洗練された昔ながらの良さを残した正統派浴衣から、見た目も可愛い絞り浴衣、今話題の麻混浴衣、ベタベタしない快適な次世代浴衣などの今話題のトレンド浴衣が勢揃い!!
もちろん、浴衣に外せない夏を感じられるアイテムも多数!帯のアクセントになるとんぼ玉や団扇や扇子、下駄に天然素材を使った籠バッグなど浴衣コーディネートにピッタリなアイテムもたくさん!
山正山﨑では浴衣が大好きなプロが在籍していますので、「どんな浴衣を選んだらいいかわからない」、「自分に合う浴衣を教えて欲しい!」などの疑問や質問にも丁寧にお応えします!浴衣に合う帯から小物類も豊富に取り揃えているので、浴衣の一式を山正山﨑でチョイスすることができます!
また、山正山﨑がある愛知県豊橋市を中心とした東三河エリアでは、夏祭りや花火大会などの浴衣を愉しむイベントもあります。家族や友人との食事を浴衣で楽しんで思い思いのひとときを過ごしてみるのも良いでしょう。
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インフォメーション
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2022年6月4日(土) 13:30~15:00
2022年6月11日(土) 13:30~15:00
2022年6月25日(土) 13:30~15:00
2022年7月2日(土) 13:30~15:00
2022年7月9日(土) 13:30~15:00
2022年7月16日(土) 13:30~15:00
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